体内時計と食事の関係🕐

 

普段食事をするとき、皆さんは“時間”を気にかけたことはありますか?

 

同じ食事でも摂取するタイミングで、その栄養素の吸収は大きく異なります。

 

そこで今回は、“いつ食べるか”に注目して、体内時計と食事の関係性についてお話しようと思います。

 

 

「体内時計とは?」

生物の体には、外界の24時間周期による昼夜の変化に同期して、体内環境(ホルモン分泌や体温)を変化させる仕組みを持っています。これを体内時計といいます。

 

もちろん、私たち人間の体にも体内時計は備わっており、その体内時計には2種類あります。

 

・脳の「視交叉上核(しこうさじょうかく)」と呼ばれる部分に主時計

・内臓や血液などの末梢組織にそれぞれ個別に動く副時計

 

これら2つの体内時計を正しく働かせるためには、常に体内時計をリセットする必要があります。

 

では、どのようにして体内時計をリセットするのでしょうか。

 

 

「体内時計の調整」

体内時計のリセットには、光・朝食の2つが重要とされています。

 

〈光〉

脳にある主時計は、目から入る光の刺激から体内時計を動かします。

朝の強い光は体内時計を早める方向に、夜の光はこれを遅らせる方向に働きます。

 

朝食〉

内臓や血液などの抹消組織に存在する副時計は、朝食による血糖値の変化により動き出します。

つまり、体内時計をリセットするためには、「朝になった」と脳が認識するために朝日を浴び、しっかりと朝食を摂ることで血糖値を上げるということがポイントになります。

次に、具体的にどのような食事を摂るべきか、朝昼晩の各食事に分けてポイントをご紹介します。

 

 

「朝昼晩、各食事のポイント」

 

体内時計のリセットに重要な糖質を含むご飯やパンなどの炭水化物に加え、たんぱく質の摂取も推奨されます。たんぱく質は筋肉をつくるために必要な栄養素ですが、意外にも1日のうちで朝にとるとその効果が高いとされています。

そのため、朝食には炭水化物とたんぱく質の両方の摂取を意識した食事をしてみましょう。

 

昼食では、午後の活動に必要なエネルギーを確保しましょう。

日中は最も身体が活発的に働く時間帯でもありますので、一日の中で最もエネルギー比率の高い食事になります。

脂質の多い揚げ物などのメニューは昼食に摂るようにしましょう。

 

昼食とは反対に1日の中で最もエネルギー消費が落ちることに加えて、血糖値の上昇や脂肪の合成がされやすい時間帯になります。

そこで、脂質や糖質の摂取を抑え、食物繊維の豊富な食材を中心とした食事を心がけてみましょう。

 

 

 

いかがだったでしょうか。

今回は、「何を食べるか」だけでなく、「何をいつ食べるか」に注目して体内時計と食事の関係性ついてご紹介しました。

 

11月は季節の変わり目で、気温の変化も著しい時期です。体内時計を正しく動かすことで、健康的な体づくりを目指しましょう。